勉強しやすい環境とは?勉強に集中するための方法を解説

勉強しようと思っても、勉強する環境が整っておらず全く集中できないと悩まれた経験は誰もが1度はあるのではないでしょうか?

せっかく勉強のやる気が出たのに、環境が整っていないせいで集中できないのはもったいないですよね。

本記事では、勉強しやすい環境を作るポイントと、勉強に集中するための方法について解説します。

学生の方のテスト勉強にも、社会人の方の資格試験勉強にも役立つはずです。

ぜひ参考にしてあなたの勉強時間を有意義なものにしてください。

勉強しやすい環境を作るポイント

以下では、勉強しやすい環境を作るためのポイントを3つご紹介します。

知らず知らずのうちに身体に負担がかかり、勉強しづらくなっている可能性も考えられますので、周りの環境やご自身の姿勢なども合わせて見直してみましょう。

デスク・チェアの見直し

勉強していると肩がこる、腰が痛くなるなんて方もいらっしゃるかもしれません。自分の身体に合ったデスク・チェアを使用していないと、集中できないばかりか身体の不調を招いてしまいます。

一般的なデスクの高さは70㎝で、身長165〜170㎝の人に合う高さとなっているようです。

こちらのサイトでは、自分の身長に合ったデスクとチェアを選ぶ際の目安のとなるサイズが確認できます。

身体の負担を減らして勉強に集中する為には、デザインや収納だけでなく、自分の身長に合わせて高さを自由に調整できるデスク・チェアを選ぶのがおすすめです。

室温・湿度の見直し

文部科学省から令和4年4月1日に施行された「学校環境衛生基準」によると、勉強時の室温は18℃以上、28℃以下であることが望ましいとされています。

また、湿度に関しては30%以上80%以下が望ましいようです。

人によって好みはありますが、1年を通してこのくらいの室温と湿度を目安としたお部屋で勉強するとよいでしょう。

室温の調整が難しい場合は、夏は熱さまシートで暑さ対策をし、冬は靴下・ひざかけで寒さ対策をする等の工夫もおすすめです。

明るさ・照明器具の見直し

勉強をする上で照明器具は大きなポイントとなります。

日本工業規格(JIS規格)が推奨している勉強に必要な明るさは、750㏓(ルクス)です。

さらに、勉強に集中するには明るめの寒色系(やや青色)のデスクライトを使用するのが効果的とのこと。

暗すぎても明るすぎても目の疲労が溜まってしまいますので、自分に合った照明を選び、適度に目を休めることが重要です。

※勉強時は、お部屋の照明とデスクライトの両方を付けておくと、目の疲労を軽減できます。

勉強に集中する方法

勉強への集中力を高める方法について

音楽(BGM)を流す

無音でシーンと静まり返った場所では、逆に勉強に集中できない方も多いかもしれません。

勉強時に適度な音量で音楽を聴くことのメリットは、

・リラックス効果が得られる

・周りの音を気にせず勉強できる

・記憶力・集中力を高める効果が期待できる

等があげられます。

おすすめの音楽はYouTubeで作業用BGMと検索するとたくさん出てきます。中でもおすすめBGMは以下の通りです。

・ジャズ等のカフェミュージック

・小鳥のさえずりや川のせせらぎ等の自然環境音

・クラシック音楽

・オルゴール

・洋楽

しかしあまりに大きな音で流したり、歌の歌詞に気を取られて集中が切れてしまわないように注意が必要です(やる気を出す目的であれば、勉強を始める前に好きな歌手の曲を大きな音で聴くのはいいかもしれませんね)。

自分が心地よいと思える音楽を流しながら勉強してみてはいかがでしょうか?

集中できる香りを嗅ぐ(アロマを取り入れる)

勉強時にアロマなどの香りを嗅ぐことで、集中力アップ・記憶力アップの効果が期待できます。

また、勉強時のイライラやストレスの解消にも効果を発揮してくれます。

勉強時に役立つ香りは以下の通りです。

・ペパーミント

・オレンジスイート

・ローズマリー

・グレープフルーツ

・パチュリ

・レモン

・ラベンダー

香りを効果的に取り入れる方法としては、アロマディフューザーを利用するほか、芳香剤の使用やアロマオイルをハンカチ等に浸み込ませて勉強机に置いておくなどの工夫も効果的です。

嫌いな香りを無理に嗅ぐ必要はありませんが、集中力を上げるために、嗅覚からもアプローチしてみてはいかがでしょうか?

〈参考:AEAJ (公社) 日本アロマ環境協会 (aromakankyo.or.jp)

適度に休憩を入れる

長時間勉強していると、集中力は徐々に低下し、身体の疲労感も溜まってきます。集中力を持続させるためには、適度な休息もとても大切です。

休憩のタイミングでずっと座りっぱなしだった身体をほぐすためのストレッチをしたり、こまめな水分補給も重要です。

脳の疲れを取るには15分程度の仮眠も効果的です。

ただし、夜間の睡眠の質が低下しないように、長時間の仮眠を避ける、夕方以降に仮眠をとらないようにするなどの注意が必要です。

また、「ポモドーロテクニック(ポモドーロタイマー)」と呼ばれる25分勉強して5分休憩を繰り返すという勉強方法もあります。

これもYouTube動画や専用アプリなどを活用することで、気軽に勉強に取り入れることができますよ。

◇ポモドーロタイマーが利用できるおすすめアプリ

  • Focus To-Do: ポモドーロ技術 & タスク管理
  • 集中
  • Forest: スマホ中毒の解決法
  • Focusi: 集中・勉強タイマー・スマホ依存対策アプリ

◇YouTubeポモドーロタイマー

YouTube 勉強に集中して人生を変える2時間【ポモドーロ25分サイクル】

間食(お菓子)を食べながら勉強する

たくさん頭を使って勉強していると、甘い物がほしくなった経験はありませんか?

脳のエネルギー源はブドウ糖です。1日に摂取するエネルギーのうち、20~25%は脳が消費していると言われています。

脳が疲れている時には勉強の効率も低下してしまいますので、間食を休憩中などに上手に取り入れて集中力の維持に役立てましょう。

集中力アップ&ストレス解消に効果的な間食は以下の通りです。

・ラムネ

・飴

・バナナ

・ブルーベリー

・ドライフルーツ

・グミ

・ガム

・チョコレート

ガムやグミを「噛む」動作は、脳の動きを活性化させる効果があります。また、チョコレートに含まれるカカオポリフェノールには緊張感や不安・イライラを沈める効果があります。

ストレスを軽減させる機能があるとされるGABA(γ-アミノ酪酸)を配合したチョコレートなどもありますので、勉強する際は試してみてはいかがでしょうか?

〈参考:Glico GABA

勉強の効率アップに役立つ飲み物とは?

勉強中に飲む飲み物を変えるだけでも勉強の効率が変わるかもしれません。

以下では、集中力アップに役立つ成分が入った飲み物をご紹介します。ぜひ間食や食事と合わせて取り入れてみてください。

  • コーヒー、紅茶

コーヒーや紅茶に含まれるカフェインには集中力・記憶力アップに役立ちます。

眠気を覚ます効果もありますので勉強時には最適です。しかし、あまり夜遅くに飲むと覚醒作用により睡眠の質が低下する恐れもありますので過剰摂取には注意してください。

  • ほうじ茶、緑茶

テアニンが含まれているほうじ茶、緑茶には、心を落ち着かせ、心身ともにリラックスさせる効果が期待できます。

勉強中のイライラ解消にも役立ちます。夜に勉強する際はお茶を飲みながら勉強するといいかもしれません。

  • ココア

ココアに含まれるポリフェノールには、血管を拡張させ、脳への血流量が増えることで集中力アップが期待できます。

ココアにはストレスを緩和する効果のあるテオブロミンという成分も含まれており、集中力を上げながらリラックスできるおすすめの飲み物です。

勉強の効率アップに役立つ食べ物とは?

集中力を上げるためには、栄養バランスのよい食事は欠かせません。

以下で紹介する食べ物は、脳を活性化させる効果の期待できる「ブレインフード」と呼ばれています。ぜひ勉強効率を上げたい時の食事に積極的に取り入れてみてください。

・青魚(いわし、サバなど)

・大豆食品

・卵

・トマト

・貝類(牡蛎、あさりなど)

・全粒穀物(オートミール、玄米など)

・アボカド

・ブロッコリー

自宅以外で勉強しやすい環境

「自宅では気分も変わらず、どうしても勉強に集中できない」

と感じている方もいらっしゃるかもしれません。家族が多くて騒がしかったり、ついマンガやゲームに逃げてしまったりと集中できない悩みも人によって様々です。

他にも、いつもは自宅で勉強しているけれど、たまには気分を変えて、違う環境で集中して勉強したいと思うこともありますよね。

以下では自宅以外で勉強におすすめな環境を3種類、メリットとデメリットを合わせてお伝えしています。

図書館

勉強する場所と言えば図書館が思い浮かぶ方も多いと思います。

多くの図書館が自由に飲食できないのは少し不自由ですが、無料で利用できる場合がほとんどですので、集中して勉強したい時には初めに検討してみるのがおすすめです。

  • 図書館で勉強するメリット

・静かで勉強のみに集中できる

・ゲームやマンガ等の誘惑がない

・ほかにも勉強している人が多く、モチベーションが上がりやすい

・無料で利用できる場合が多い

  • 図書館で勉強するデメリット

・開館時間が決まっている

・飲食できないなど制限がある

・友達と相談しながら勉強できない

・席の確保が困難な場合がある

インターネットカフェ

ネットカフェは個室で区切られているため、プライベートな空間を維持して勉強できます。

マンガやインターネット(ゲーム)のほか、ダーツ・ビリヤード・カラオケなどの誘惑に負けない方であれば、集中して勉強するのにはかなりおすすめな空間と言えるでしょう。

シャワーが使えたり、フードメニューを注文したりと息抜きがしやすい点もおすすめです。

  • インターネットカフェで勉強するメリット

・個室が利用できる

・ドリンクバーが付いており、食事も注文できる

・持ち込み可能な店舗も多く、飲食の自由度が高い

・パソコンを使用した勉強が可能

・24時間いつでも利用できる

  • インターネットカフェで勉強するデメリット

・マンガやインターネットなどの誘惑が多い

・ビリヤードやカラオケなどのアミューズメント施設が併設されている場合、騒音が気になることがある

・長時間滞在すると料金が高額になる

・店舗によっては不衛生な場合がある

※筆者が特におすすめするネットカフェは快活クラブです。

お部屋のタイプが複数あり、鍵付きの個室で自室のように勉強したり、費用を抑えて仕切りのないオープンスペースで勉強したりと希望に合わせて幅広く選べます。

また、ドリンクバーに加え、ソフトクリームが食べ放題なのも魅力的です。

コワーキングスペース

コワーキングスペースは、仕事だけでなく勉強にも最適です。近くにない場合は利用が難しいですが、内装にもこだわっている所が多く、少し贅沢な気分を味わいながら快適に勉強できる空間です。

オフィスとして借りているという方は、ぜひ勉強にも活用してみてください。

  • コワーキングスペースで勉強するメリット

・快適な空間で集中できる

・設備が整っている所が多い

・個室もオープンスペースも両方使用でき、閉塞感がない

・1日利用や月極での利用など様々な料金プランが選べる

  • コワーキングスペースで勉強するデメリット

・多くの場合、利用にかかる費用が高額

・家の近くにない場合は利用しづらい

・場所によっては人の話し声など、騒音が気になる場合がある

・コワーキングスペースの種類によって設備にバラつきがある

※他には、カフェや喫茶店、ファミリーレストラン、コンビニのイートインスペース、公園などの屋外スペースでも短時間であれば勉強は可能です。

食事のついでなど迷惑にならない程度に利用してみてもいいかもしれません。

まとめ

今回は、勉強しやすい環境の作り方と、集中して勉強する方法について解説しました。

人によって勉強しやすい環境は少しずつ異なりますが、自分に最適な環境を見つけるためにもいろいろな方法を試してみてはいかがでしょうか?

◇自宅で勉強しやすい環境を作るポイント

・身体に合ったデスク・チェアを使用する

・快適な室温・湿度になるよう調整する

・部屋の明るさ・照明器具の見直して目が疲れないようにする

◇勉強に集中する方法

・音楽(BGM)を流す

・集中力を高める香りを嗅ぐ

・適度に休憩をとる

・間食(お菓子)を上手に取り入れる

◇自宅以外でおすすめの勉強しやすい環境

・図書館

・インターネットカフェ

・コワーキングスペース