社労士試験の勉強時間は?効率よく学習を進めるポイントも解説
難関資格の一つとされている社会保険労務士。
社労士試験に合格するには、いったいどのくらいの勉強時間が必要なのでしょうか。
本記事では、社労士に合格するための勉強時間の目安について解説します。
対策スケジュールや時間確保の方法についても解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
目次
社労士に合格するための勉強時間の目安は600~1,000時間
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社労士に合格するための勉強時間の目安は勉強方法によって異なります。
予備校や通信講座を利用するよりも独学で勉強したほうが時間が多くかかります。
実際に、独学で勉強する場合と予備校や通信講座を利用する場合に、どのくらいの勉強時間がかかるのかを見ていきましょう。
独学で合格を目指す場合は800~1,000時間 300
社労士試験合格に向けて独学で勉強する場合、800〜1,000時間ほどの勉強時間が必要です。
社労士試験では選択式が8科目、記述式が7科目もあるため、広範囲にわたって勉強する必要があります。
1日に3時間、週5日勉強すると仮定すると、短くても54週ほどはかかってしまうため、1年以上の勉強期間が必要です。
しかし、社労士試験で出題される法律について事前知識がある場合は、その分勉強時間が短縮され、1年以内に合格できる可能性もあるでしょう。
参考:社会保険労務士試験の概要
予備校や通信講座を利用する場合でも600~700時間
勉強時間を短縮するために予備校や通信講座を利用する方もいるでしょう。
予備校や通信講座を利用した場合の勉強時間の目安は、600〜700時間です。
予備校や通信講座では、長年の経験により培った学習方法が確立されているため、独学で勉強するよりも早く合格できる可能性があります。
独学の場合と同じく、1日に3時間、週5日勉強すると仮定すると、長くても46週ほどで合格できる実力に達することができるため、1年以内に合格できる可能性もあるのです。
ただし年齢によって必要な勉強時間が異なる場合も
厚生労働省のデータを見ると、社労士試験合格者の年齢別構成は以下の通りです。
年齢 | 割合 |
20歳代以下 | 10.7% |
30歳代 | 30.4% |
40歳代 | 31.7% |
50歳代 | 20.1% |
60歳代以上 | 7.1% |
引用:厚生労働省|第 54 回社会保険労務士試験合格者の年齢別・職業別・男女別構成
年齢別構成を見てみると、30歳代から50歳代までの働く世代が多くを占めているため、働きながら合格を目指すことも困難ではありません。
しかし、年齢とともに記憶範囲や情報の処理速度は低下していく傾向があります。
そのため、20歳代や30歳代で社労士合格を目指すより、40歳代や50歳代で社労士合格を目指すほうが、学習時間が長くなる可能性があります。
特に、働きながらだと学習時間の確保が難しくなる場合もあるため、意識的に時間管理をして、学習時間を増やすことが大切です。
勉強時間をふまえた社労士試験の対策スケジュール
独学で勉強すると仮定すると、社労士合格までに必要な勉強時間は1,000時間です。
1年前から勉強を始めると仮定すると、1日あたりの必要な勉強時間は1,000時間÷365日=2.74時間です。
しかし、仕事が忙しくて1日3時間弱の時間が取れない方は、1日あたりの勉強時間が少なくなるため、その分合格までの期間が長くなり、1年以上勉強し続ける必要があります。
一方、仕事や学業が忙しくなく、1日に5時間の勉強を確保できる場合は200日間、すなわち7カ月弱の勉強で合格ラインまで達することも可能です。
必要な勉強時間と自身のスケジュールとを考慮したうえで、いつから勉強を始めればよいのか、またいつの試験を目標に勉強すればよいのかを決めてみてください。
社労士を目指す人が学習時間を確保する方法
社労士を目指す人は働きながら勉強する人が多くいます。
しかし、働きながら学習時間を確保することは簡単ではありません。
そこで、社労士を目指す人が学習時間を確保する方法を3つのポイントに絞って解説します。
タイムスケジュールをつくる
1つ目のポイントは、タイムスケジュールをつくることです。
東京学芸大学が大学生を対象に行った研究では、決まった型でスケジュールをつくることで、学習習慣がつきやすくなることがわかっています。
具体的には、日頃からスケジュールをつくったり、自分の生活について理解したうえでスケジュールの遂行を妨げてしまう可能性があるかを確認することが重要だとされています。
大学生のみならず、社会人の方も日中は仕事をして朝や夜に勉強をする方が多いでしょう。
しかし、意識的にタイムスケジュールをつくっておかないと、つい時間が過ぎてしまい学習時間を確保できなくなってしまいます。
そのため、学習時間を確保するためには、タイムスケジュールをつくるようにしましょう。
すきま時間にできることを用意しておく
2つ目のポイントは、すきま時間にできることを用意しておくことです。
学習時間について調べた慶応義塾大学の研究では、学習時間が長い人は長時間の学習のみならず隙間時間を有効に使っていることが示唆されています。
特に時間がない社会人にとっては、隙間時間を活用することがとても大切です。
電車の待ち時間や会社の昼休み、待ち合わせ時間より早く集合場所に着いて相手を待っているときなど、多くの隙間時間があります。
隙間時間をあわせると1時間ほどの時間を確保できることもあるため、家では2時間しか勉強できなくても、隙間時間を組み合わせることで1日の勉強時間を3時間にすることも可能です。
長時間の勉強では問題集を解いたり判例集を読み込んだりして、隙間時間では条文を確認することに時間を使うなど、場面に応じて勉強する内容を変えることもおすすめです。
勉強をする環境を整える
3つ目のポイントは、勉強をする環境を整えることです。
室内の音環境が学習効率に与える影響を調べた研究によると、会話がハッキリと聞こえると集中を阻害されやすくなることがわかっています。
そのため、カフェなどで勉強をする方もいるかもしれませんが、カフェでは隣の机での会話がかなりの音量で聞こえてしまい、そちらに気を取られると集中するのは難しいでしょう。
そこで、おすすめなのが自習室の利用です。
図書館の自習室など無料で開放されている自習室だけでなく、会員制の有料自習室もあります。
集中しやすいように設計された自習室で勉強することで、学習効率がグンと上がります。
満室になることもほとんどないため、確実に使いたいときに使える点も図書館の自習室よりも良い点です。
気になる方は自習室について調べてみてください。
まとめ:社労士試験に合格するために、勉強時間を確保しよう
社労士試験に合格するためには、独学で800〜1,000時間、予備校や通信講座を利用して600〜700時間ほどの勉強時間がかかります。
しかし、勉強時間を確保しただけで勉強に集中できなければ、合格に近づくことはできません。
もし、自宅で集中して勉強することができない場合は、自習室やコワーキングスペースの利用を検討してみてください。
全国に32スタジオある勉強カフェは、オン・オフを切り替えながら勉強したい人におすすめです。
くつろぎながら勉強できるスペースと集中して勉強できるスペースが用意されているため、気分や勉強内容に応じて勉強場所を変えてみる等の使い方ができます。
興味のある方はぜひ一度、勉強カフェを覗いてみてください。