社労士は独学でもいける?メリットから勉強方法まで徹底解説
「社労士になりたいけど独学でもなれるのかな?」「社労士として年収アップを目指しているけど手段が独学しかない…」
上記のような疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか?社労士は難しい資格といわれていることから、独学でも取得できるのかわからない方も多いでしょう。
そこでこの記事では、独学でも社労士に合格できるのか、あわせて独学のメリット、デメリット、資格取得を目指すときのコツなどを徹底解説します。社労士を目指している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
独学でも社労士に合格できるが難易度は高い
結論から述べると、独学でも社労士に合格できるものの、難易度は高いです。
そもそも、社労士の合格率は6%〜7%台と非常に低いものです。
令和3年度 | 7.9% |
令和2年度 | 6.4% |
令和元年度 | 6.6% |
平成30年度 | 6.3% |
平成29年度 | 6.8% |
上記のように10人受験して1人合格できるかという割合となっているうえ、独学で取得できた方はすでに法律の知識を持っているパターンが多くあります。
そのため、知識0の状態から社労士に合格するのはとても難しいのが現状です。
また、社労士の合格に必要な勉強時間1,000時間といわれていますが、実際になれなかった方もいます。
社労士を独学で目指すメリット
社労士を独学で目指すのは難しいものの、独学だからこそ得られるメリットもあります。社労士を独学で目指すメリットは、以下の3つです。
- 時間の融通が利く
- 資格取得の費用を抑えられる
- 自分で教材を選べる
ここでは、独学ならではのメリットを見ていきましょう。
時間の融通が利く
独学の最大のメリットといっても過言ではない点が、時間の融通が利くことです。
社会人になると、残業や会社でしなければならない勉強でなかなか時間を確保できない方も多いのではないでしょうか?
そうなると、予備校に継続的に通うのは難しいものです。
しかし、独学であればスキマ時間で勉強ができるため、仕事と両立しやすい傾向にあります。さらに、好きな場所で勉強できるのも独学のメリットといえます。
資格取得の費用を抑えられる
独学の嬉しい点が、資格取得の費用を抑えられることです。
社会人が社労士の資格取得を目指すとなると、予備校に通う手段が挙げられます。予備校には通信と通学の2つがあり、必要な費用は20万円台前後です。
しかし、予備校に通ったからといって必ず合格するとは限らないうえ、人によっては20万円の支出が高いと感じる場合もあるでしょう。
一方、独学であればテキスト代、人によっては勉強するための場所代で、10万円かかることはありません。
社労士の資格を目指しているものの、少しでも費用を安く抑えたいといった方は独学がおすすめです。
自分で教材を選べる
独学は一人で勉強するからこそ、自分に適した教材を選ぶことができます。
予備校に通うとなると、テキストが配られます。しかし、配られたテキストが必ずしも自分と合っているとは限りません。
一方、独学は自身で好きな教材を選ぶことができるため、より自分に合った内容のものを選べます。
テキストを購入する場所の制限もないため、フリマアプリなどを活用すれば、お手頃な金額で教材を手に入れることも可能です。
「予備校のテキストがわかりにくい」「予備校のテキストが自分に合っているとは限らない」と不安な方は、自分で教材を選ぶ独学を選択してみてはいかがでしょうか。
社労士を独学で目指すデメリット
社労士を独学で目指すメリットはいくつもありますが、反対にデメリットもあります。社労士を独学で目指すデメリットは、以下の3つです。
- モチベーション維持が大変な場合がある
- 効率的な学習をするのが難しい
- つまずいたときに質問をする人がいない
ここでは、独学ならではのメリットを見ていきましょう。
モチベーション維持が大変な場合がある
独学の最大のデメリットといっても過言ではないのが、モチベーション維持が大変な場合があることです。
たとえ上手にスケジュールを組んだとしても、やる気がないとその通り実行はできません。
さらに後ほど詳しく紹介しますが、独学では質問をする相手がいないため、つまずいたときは一人で解決する必要があります。
しかし、つまずいたことによるモチベーション低下を上げることは難しく、さらに維持するのも難しく、一人で続かないのが現状です。
モチベーションを維持するためには、SNSを通じて社労士の友人を見つけるのがおすすめです。気軽につながれるうえ、困ったときには良き相談相手となるでしょう。
効率的な学習をするのが難しい
独学は一人で取り組むからこそ、効率的な学習をするのは難しいものです。
すでに知識がある方と勉強をすれば、どこから取り組めば効率よく学習できるのかわかるものです。
反対に全く知識がない方が勉強をするときは、理解するべきポイントと後回しにする項目の区別がつかず、テキストを1からしっかりと読み込むことになります。
そのうえ、質問をできる環境ではない中で、一人で効率よく勉強するのは簡単なことではありません。
一人で効率的な学習をするためには、後ほど紹介する「社労士試験合格を独学で目指すコツ」を抑えましょう。
つまずいたときに質問をする人がいない
独学はつまずいたときに質問をする相手がいません。
予備校のように質問ができる環境であれば、すぐに解決するものの、やはり一人だとどうしても時間がかかってしまいます。
かといってわからない部分をそのままにしていても、内容の理解ができず、後ほどの学習に大きな影響が及びます。
予備校に通うのが難しい場合は、SNSを通じて社労士を目指す仲間を作って質問をするか、インターネットなどで調べて解決するしかありません。
独学の場合は、万が一つまずいたときにどうするか解決策を考えておくと、スムーズに学習に取り組めるでしょう。
社労士試験合格を独学で目指すコツ
社労士を独学で目指すには、いくつかのコツがあります。社労士を独学で取得するために、以下の6つのコツを抑えておきましょう。
- 学習計画・スケジュールを立てる
- 知識を蓄えてから問題を解く
- 偏りが出ないようバランスよく学習する
- 平均学習時間を意識する
- コミュニティを形成する
- 学習環境を整える
ここでは、独学で目指すコツを見ていきましょう。
学習計画・スケジュールを立てる
効率よく学習するには、まずは念密な学習計画・スケジュールを立てましょう。
思いつきで勉強していては、学習がいつ終わるのか明確にならず、モチベーションも下がってしまいます。
大学生を対象にした研究では、勉強の計画につまずく原因で最も多いのが、怠惰、続いて能力見積もりの甘さとの研究結果が出ています。
怠惰を直すには規則を守る、注意散漫をなくす、達成可能な目標を設定するなどが効果的です。このことから、自分のルールを作り、まずは集中できる環境で1時間学習計画に力を入れてみましょう。
家で集中できないといった場合は、コワーキングスペースを借りてみるのもおすすめの方法です。
また、目標を立てるときは、無理した目標を立てないようにしましょう。高い目標を立てれば立てるほど、早く取得できると思いがちですが、無理をする必要はありません。
知識を蓄えてから問題を解く
学習の基本は、知識を蓄えてから問題を解くようにしましょう。
知識がない状態からいきなり問題に取り組んでも、解くのは困難です。
とはいっても、問題に全く取り組まず、知識を徹底的に頭に入れてから解くのは良くない学習方法です。
記憶力の高い人であれば、すべての知識を頭に入れてからでも問題ありませんが、多くの人は参考書を読み終える頃には最初の内容を忘れてしまっています。
ではどうすればよいのかというと、まずは学習する内容を項目別に分けましょう。そして項目別に参考書を読み進めていき、続いては問題集に取り組むといった流れです。
インプットとアウトプットの間隔を短くしていくことで、脳に定着していくようになります。
社労士の知識がある程度固まってからは、いきなり過去問を解いていくのも効果的です。過去問からスタートすることによって、試験の内容がわかるようになり、覚えるべきポイントが明確になるからです。
偏りが出ないようバランスよく学習する
偏りが出ないようバランスよく学習しましょう。
一つの項目にとても詳しくとも、その他の内容ができなければ合格の道は遠ざかります。問題集を解いていくうちに、自分の得意な分野と苦手な分野がわかるようになるはずです。
そして苦手な分野を徹底的に解くようにしましょう。
注意点として、参考書を読んだだけでは理解したとなってしまいがちで、実際に問題を解くと解けないといったパターンがよくあります。
そのため、まずは苦手な分野の問題を徹底的に解くようにするのがおすすめです。
対応範囲を広めていけば、試験で応用の問題が出たときや、過去には出題されなかった内容が出てきても、冷静に対処できるようになります。
平均学習時間を意識する
みなさんも予想している通り、偏差値が増加している利用者は平均学習時間が長い傾向にあります。さらに30分未満の隙間学習を使った時間と長時間の学習の使い分けができています。
また、勉強時間にも違いがあり、偏差値が増加している人は早い時間帯から勉強しているのも研究で明らかになりました
このことから長時間勉強に集中できる環境、朝早い時間に勉強できるよう、時間の確保をすると成果が出やすくなるでしょう。
コミュニティを形成する
研究成果では、ただ勉強できる場所やコストパフォーマンスの高さだけが重要なのではなく、コミュニティ形成も大事な要素です。
コミュニティを形成することで、周囲の刺激や意見を受けて学びを促進できます。
さらに、ビジネスのきっかけになったり、新しいつながりを見せたりなど、学び以外に展開する可能性もあるとのことです。
このことから、一人で学習するよりも、一緒に勉強できる仲間を見つけられる自習室を見つけるのがおすすめです。
一緒に支え合える仲間とのつながりがあるとモチベーションも維持しやすくなるため、新しいつながりを積極的に作っていきましょう。
学習環境を整える
勉強に集中できなくなる原因の1つに、「電話・TVなどの学習に不適切及び非協調的な環境」が挙げられます。
他にも肉体的な疲労、授業内容及び方式による意欲喪失などもあり、このことから、学習環境を整えるのが非常に重要なのがわかります。
疲れにくい椅子や広い机、周りが勉強に集中している、質問できる環境であることを踏まえると、自習室やコワーキングスペースを利用するのがおすすめです。
参考:韓国におけるサイバー大学生の満足度に影響を及ぼ す学習環境要因分析
独学で社労士を目指す人に適したテキストの選び方
独学で社労士を目指すには、まずは自分に適したテキストを選ぶ必要があります。適したテキストの選び方は、以下の3つです。
- シリーズで出版されているテキストを選ぶ
- 文章や図表が理解しやすいテキストを選ぶ
- 法改正に適応しているテキストを選ぶ
これから紹介するテキストの選び方を抑えて、自分に合った教材を選びましょう。
シリーズで出版されているテキストを選ぶ
独学で社労士を目指すには、シリーズで出版されているテキストを選ぶのがおすすめです。参考書や過去問にはさまざまな種類がありますが、シリーズで出版されているテキストであれば、フォントや解説の仕方が統一されていて理解しやすいです。
反対に全く関連性のないテキストを選ぶと、学習範囲に漏れがあったり、解説の仕方が異なったりして、学習の理解が落ちる恐れがあります。
シリーズ化されているテキストは多くあるため、迷ったらそちらを選ぶのがおすすめです。
文章や図表が理解しやすいテキストを選ぶ
社労字の勉強は文章のみで出題されるため、読解力が必要です。特に専門的な用語ばかり用いられると、読んでもわからないとなりがちです。
そこで文章や図表が理解しやすいテキストを選ぶことで、スムーズに理解できるようになります。
理解できるスピードが上がると、モチベーションも自然とアップするはずです。実際に書店へ足を運んでみて、文章や図表が理解しやすいか確認してみるとよいでしょう。
法改正に適応しているテキストを選ぶ
独学で社労士を目指すには、法改正に適応しているテキストを選ぶようにしましょう。
社労士の試験は、法改正に応じた問題が出ます。法改正に適応していないテキストを選んでしまうと、それで学習したとしても、実際の試験で問題を解くのが困難になります。
テキストを選ぶときはいつのテキストなのか、なるべく最新版のものを選ぶようにしましょう。とくにフリマアプリなどでテキストを購入する際は注意が必要です。
まとめ:学習の成果を出したいなら「勉強カフェ」へ
社労士は独学での勉強時間に1,000時間必要といわれており、1年で取得を目指す場合は1日に約3時間学習する必要があります。
また、1,000時間勉強したからといって必ず資格取得できるわけではなく、合格率は5%から7%と難易度が高い資格です。
しかし、独学でも学習方法を抑え、しっかりとコツを押さえれば十分可能性はあります。
とはいえ「自宅ではダラダラしてしまって勉強が進まない」「カフェだと集中はできるが長居できない」といったお悩みがある方もいるでしょう。このような方には、自習室やコワーキングスペースの利用がおすすめです。
「勉強カフェ」では、独学しやすい環境を提供しています。気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。