意外と知らない?ノートの活用術
ノートの役割
ノートには大きく分けて3つの使い方があります。
何も考えずにただノートを書いていると得たい目的を得ることができず、なんのためにノートをとっているのか、そして、ノートをとって満足してしまうと、得たい目的を得られないままになってしまい、ノートをとることそのものが無駄になってしまいます。
ノートを活用する上で、大切なのは目的によってノートの使い方を変えていくということです。
暗記するためのノート
ノートをとる理由として1番多いのは暗記する為という理由が1番多いのではないでしょうか。
学生だとテストや模試など暗記しなければならない科目も多く、暗記するために、いかにノートを作り込むかが大切になってきますし、社会人になってもキャリアアップのための勉強や資格試験などの学習があります。
しかし、しっかり覚える、記憶に残すためにはノートを書くだけではなく、書いた後が1番重要で他の目的で書いたノートより、暗記するために何度も見返すことが大切です。
そのため、見やすさや書き方のポイント次第で暗記の速度も変わってきます。
暗記用ノートの作り方
・苦手分野を書いていく
暗記をするために作るノートには、苦手分野を書いていく必要があります。
テストや模試で何度も間違えてしまったところや、混乱してしまうところを重点的に書いていきましょう。
必要以上にいろんな情報を書きすぎると、要点が掴めず、覚えたいこともなかなか覚えられません。
・不安で何度も確認したいところを書く
間違えたり、苦手では無いけど不安な分野も記入しておきましょう。
暗記ノートに書くことでしっかり定着すれば自信にもつながってきます。
・箇条書きで書いていく
暗記ノートをなるべく箇条書きで書くようにしましょう。
ダラダラ説明文を書いたりせず、要点をまとめ簡潔に書くことをオススメします。
・何度も何度も見直す
暗記は書くだけで終わりでは無いので、何度も何度も見返すようにしましょう。
せっかく書いても、見返さないと暗記には繋がらないですし、ノートを作り込んだ努力も水の泡になってしまいます。
・各分野の要約ポイントを書いておく
重要ポイントや公式などを記入しておくと、テストや試験当日の休憩時間やちょっとした時間にさっとも見返せるので、暗記項目だけではなく、各分野の要楽ポイントも書いておくことをオススメします。
暗記するためのノート作りに便利なグッズ
・ルーズリーフの活用
暗記のためにノートを作るのであれば、ルーズリーフを活用するのもオススメです。
ルーズリーフはノートと違いページ数が足りなくなって何冊も買う必要がないことと、暗記が済んだページを他のバインダーに挟むこともできるだけでなく、ノートを作るときもノートと違い継ぎ目を気にすることなく記入することができます。
またサイズ感としては、持ち歩きやすいサイズ感を選ぶと良いでしょう。
プリントや資料なども一緒にファイリングすることができるのもルーズリーフの良いところです。
・オレンジペン、赤シート
暗記ノートにはオレンジのペンと赤シートが必須になってきます。
覚えたい箇所をオレンジのペンで記入し、赤シートを上から当てればオレンジの部分は消えるため、暗記ノートには必須アイテムになってきます。
・考えを整理するためのノート
暗記以外の使い方としては、自分の考えを整理するため、という使い方もあります。
目的としては、書くことに意味があり、書いていくことで考えが整理されたりまとまったり、考えを深めていくことが目的になってきますのノートのとり方になります。
コーネル式ノート術
コーネル式ノート術とは、1989年にアメリカのコーネル大学でウォルター・ポーク教授によって考案されたノート術で、世界で最も知られているノート術になります。この方式では、ノートの1ページを3つのパートに区切って記入します。
またそれぞれのパートで用途別に書き分けることで、情報の整理を行いやすいノートを作ることができ、仕事や日常生活にも応用可能なため、学生から社会人まで幅広く使えるノートのとりかたになります。
ノートの大きさにもよりますが左サイド 5.6cm幅に縦に罫線をひき、下7〜8cm幅にも同じく罫線を引いていきます。
そうすると、左側のスペースと、右側のスペース、下のスペースと3つのスペースができます。
右側の欄:ノートエリア 内容を書き込むメインスペース
左側の欄:キューエリア 内容に関するキーワードや疑問点、重要なメモなどを記入
下の欄:サマリーエリア 決定事項やtodo、まとめを記入
このように、 3つのスペースを分野別に活用していきます。
(画像1)
コーネル式ノート術のいい例とよくない例
良くない例
・文字が小さい・汚いなどして読みにくい
・情報を省略しすぎて理解するのに時間が掛かる(途中式を書かないなど)
・情報を詰め込みすぎている(横に続けて書くなど)
良い例
・文字が見やすい
・情報の過不足がない
・どこに何が書いてあるかを読み取りやすい
・②に①の情報が分かりやすくなる補足を書いている
マインドマップ方法
マインドマップとは、イギリスの教育者トニー・ブザン氏が提唱した思考の表現方法で、思考やアイデアなど情報の流れの中心となる概念から分岐させていく形で描写した図です。
思考やアイデアを見える化することによって思考の整理ができたり、考えをまとめることができます。
書き方としては、 主題やテーマを中央に書き、中心となるテーマから連想されるコンテンツを「ブランチ」として広げていきます。
主題から直接伸びたブランチは「メインブランチ」と呼びます。
メインブランチも、簡潔な言葉でシンプルに書き出すことが大切です。そしてそのブランチをさらに広げていきます。
それを「サブブランチ」と言います。サブブランチには、各メインブランチから連想できるワードを、どんどん書き込んでいきます。
また、マインドマップの書き方のコツは色ペンを使用することです。いろんな色を使うことと、絵やイラストを描いていくことも効果的です。
忘れるためのノート
これは、上記の2つとはまったく逆で、書いたことを自分の頭からすっきり忘れ去るためにノートに取ります。
ノートをとるというより、メモをとると言った表現の方が近いかもしれません。
私たちは日々、膨大な量の情報をひっきりなしに受け取っており、過去の情報にいつまでもとらわれていては、瞬時に正しい判断を下せなかったり、新しいアイデアが生まれてこなかったりと、デメリットが生まれてきてしまいます。
ですが、記録したら忘れるようにすることで、頭を切り換えられるため、次の案件に100%集中できるのです。
活用する場面
具体的には、「ToDoリスト」や「アイデア帳」などが挙げられます。
暗記ノートや考えをまとめるノートとは違い、綺麗に書いたりする必要や、書き方のルールも特にないため、自身が読み返したときに理解できる程度であれば問題ありません。
ノートを取る上での注意点
・1ページにたくさんの情報を書き込まない
ノートは全体のバランスが大切です。
端から端までノートを文字で埋めてしまうと見にくさだけでなく、どこが重要なのかノートのメリハリがなくなってしまいます。余白をつける。文章は簡潔にまとめるなどしましょう。
・ノートを綺麗に書くことに時間をかけすぎない
完璧主義な方に多いのですが、綺麗にノートをとることが目的になってしまいノート作りに時間をかけすぎてしまうと本来の目的を見失ってしまいます。
綺麗にまとめたい気持ちはわかりますが、完璧を求めすぎず「こんなもんでいっか!」くらいの気持ちでノートを作ることをオススメします。
・複数の科目や分野、目的が違うもので同じノートを使わない
同じノートにまとめれば、何冊も持ち歩く必要がないため管理しやすいという点がありますが、複数の分野や目的のつ違うノートを一緒にしてしまうと情報が混在してしまう可能性があることや、ページを分割して使っていても1つの分野のページが使い終わったらまた新しいノートを買い足し結局1冊にまとめるということが困難になってきます。
もし、ノートを一冊にまとめたいのであれば、ノートを使うのではなく、ルーズリーフを活用することをお勧めします。
・何も考えず書かれた情報をそのまま書き写してしまう
書かれた情報を書き写すことは極力避けましょう。
同じことをノートに書き写すのであれば、写メを撮ったりコピーなどをして、ノートに貼り付けるなどしないと、教科書や参考者などと変わらないので、記入することはなるべく自身の言葉でまとめたものを書くようにしてください。
・マーカーの色は多くても2色までにする
マーカーは何色も使うのではなく使う色をある程度決めておくことが必要です。
見返した時にこの色のマーカーはどんな意味があるのかがわからなくなってしまいます。
例えば、題材やタイトルは水色、重要ポイントはピンクなど多くても 2色までにすることをお勧めします。
(マインドマップは絵の挿入やカラー分け、鮮やかさなども大切になってくるため、例外になります)
まとめ
勉強をしていく上でノートの活用は大切です。ただ書き写すだけのノートだと学習の意味がなく、ノートをとる時間すら無駄になってしまいます。
ノートの使い方は、ほんのちょっとしたコツやポイントで目的に合ったノートの使い方ができ、自身の勉強や仕事面でも十分に活用できるようになります。
記憶の定着だけでなく、思考の整理など色々な用途でノートを活用し役立ててください。