小原崇史さんに聞く公認会計士の資格取得までの道のり

公認会計士は企業の財務情報が適正かどうか判断するなど、財務諸表監査を独占業務とする国家資格です。資格を取得すれば安定した収入が見込めるものの、難易度が高いのも事実でしょう。

そこで今回は、公認会計士の資格を持つ「税理士法人小原会計 小原崇史さん」に勉強法や心得についてのお話を伺いました。現在、公認会計士の資格取得を目指して勉強をしている方は、ぜひ参考にしてみてください。

勉強法や勉強時間について

勉強法や勉強時間について

まずは、小原崇史さん(以下:小原さん)に勉強法や勉強時間に関することをお伺いしました。今後、勉強を進める際の参考にしてみてください。

Q1:資格取得のために使った勉強時間はどれくらいですか?

小原さん:一日8時間。短答式試験や論文式試験の直前は、一日10時間から12時間。

勉強時間については、1日8時間が目安だったそうです。難易度の高い資格を取得する方の多くは、6~10時間程度を勉強にあてています。

Q2:資格を取得しようと思ったきっかけは何ですか?

小原さん:大学生の頃、自分で起業したいと考えていましたが、具体的なビジネスプランを思いつくことができませんでした。しかし、新しいビジネスを自分で作ることはできなくても、誰かのビジネスを支援したいと思うようになりました。さらに、父が税理士だったため、公認会計士の資格について知り、会計の視点からスタートアップなどのビジネスを支援したいと考えるようになりました。そこで、会計士を目指すことに決めました。

お父様が税理士だったと話す小原さんは、スタートアップなどのビジネスを支援したいと考え、公認会計士を目指したと話します。

Q3:どのような学習計画を立てて勉強を進めましたか?

小原さん:授業及び答練をもとに学習計画を立てていました。特に答練で出た問題や分野については、何度も復習して、論点を潰していきました。

学習計画については、何度も復習していたそうです。どの資格試験においても、復習や繰り返しの勉強は大切になるでしょう。

Q4:目標設定はどのように行いましたか?

小原さん:日々の目標設定としては、答練での正答率を意識していました。答練で間違えた問題についても、復習した後、時間をおいて再度解き直し、正解できるように心がけていました。勉強期間全体を通しては、直近の短答式試験や論文式試験の合格を目指し、試験のスケジュールを意識して目標を設定していました。

Q5:公認会計士資格の科目数の多さをどのように克服しましたか?

小原さん:会計士試験では、会計学の点数配分が大きいため、会計学に重点を置きました。100点を目指す試験ではなかったため、すべての科目で重要な論点に重きを置き、マニアックな論点にはあまり触れないようにしました。

公認会計士の資格試験は内容が難しい上に、科目数が多いのが特徴です。小原さんは日々の目標を設定しながら、各科目の重要な論点に重きを置いて学習を進めていたと話してくれました。

資格取得後に大切なこと

資格取得後に大切なこと

次に、資格を取得した後のことについてお伺いしました。資格を活かすために必要なこと、資格取得後の生活の変化などもお聞きしています。

Q6:公認会計士の資格を活かすために必要なことは何だと思いますか?

小原さん:公認会計士の資格を活かすためには、コミュニケーション能力は非常に重要だと思います。公認会計士は会計・監査のプロフェッショナルですが、クライアントの事業内容については専門性がありません。そのため、公認会計士として力を発揮するには、クライアントとしっかりコミュニケーションをとり、わからないことは積極的に質問し、自分の知識をクライアントにしっかり伝えることが重要です。

公認会計士として仕事をしていくためには、コミュニケーション能力が必要だと話す小原さん。クライアントから正確な内容を聞き出し、進めていくためにはコミュニケーション能力が欠かせません。

Q7:資格を取得したことで生活に変化はありましたか?

小原さん:資格を取得したことで、公認会計士としてさまざまな仕事に取り組むことができました。資格勉強中は一人で黙々と勉強していましたが、資格取得後は多くの人とコミュニケーションをとりながら仕事をすることが多くなりました。さまざまな業種の方々と話す機会が増え、多くの知識を得ることができ、毎日がとても充実しています。

小原さんは、公認会計士として働くことで、多くの知識を得ることができたと話していました。仕事上、さまざまな業種の方と話す機会があるため、公認会計士としての知識以外も身につけられるでしょう。

Q8:資格取得後に叶った夢や達成した目標はありますか?

小原さん:自ら会計士事務所および税理士法人を設立し、起業の夢を叶えました。また、会計や税務の面で、さまざまな企業や人々のビジネスの発展に貢献することができました。

公認会計士の資格を取得し、学生時代の夢だった「起業」を叶えた小原さん。目標を達成した後も、多方面で活躍されています。

Q9:あなたの人生を一言で表すとしたら、どんな言葉になりますか?

小原さん:為せば成る

Q10:資格取得を目指す方へエールを送るとしたら、どのような言葉をかけますか?

小原さん:公認会計士に合格すると、監査をはじめアドバイザリー、大手企業への転職、独立開業など、幅広いキャリアを歩むことができます。試験勉強自体は辛く長い闘いですが、合格すれば夢が広がります。あきらめずに頑張ってほしいです。

現在、公認会計士の資格取得を目指す方に対し、諦めずに頑張って欲しいとのエールを送っていただきました。確かに、資格試験の勉強は辛く苦しいものですが、その先には夢が広がっています。

長い戦いの先を見据えて諦めずに努力を重ねよう

長い戦いの先を見据えて諦めずに努力を重ねよう

公認会計士の資格を取得すれば、活躍の幅が広がります。しかし、そのためには長い期間の試験勉強に耐えなければなりません。小原さんも勉強を惜しまず努力を重ね、夢を掴んでいます。今後、さまざまな場で活躍したいと考えているのであれば、辛く長い戦いを耐え抜きましょう。

試験勉強をスムーズに進めるためには、学習計画を立てる必要があります。ぜひ小原さんの話を参考にしながら、効率よく勉強を進めてみてください。

有資格者様:プロフィール

有資格者様:プロフィール

小原崇史
(1989年生まれ)

公認会計士・税理士 税理士法人小原会計 パートナー
慶應義塾大学環境情報学部卒業。会計士試験に合格後、有限責任監査法人トーマツにて主に監査業務を経験。都内中堅税理士法人で税務業務に従事後、2023年7月独立開業。2024年4月1日に税理士法人化。現在は、スタートアップや起業支援を行っている。

公式HP:https://tax-ohara.jp/