テキストを使わずに宅建合格ってできるの?
テキストを使わずに宅建に合格するには
宅建の資格を取得するには、予備知識がない場合少なくても300時間の学習時間が必要と言われています。そして予備知識ゼロの状態から独学で宅建に合格した人の中には学習時間が500時間を超えたという人も少なくありません。
「宅建 テキスト いらない」と検索すると「宅建の試験を受ける上でテキストは必要不可欠です。」という回答が目立ちます。
独学でテキストなしの受験はお勧めできませんが、テキストがなくても学習できることがあるので今回は宅建試験の説明とともにテキストを使わない学習方法を紹介します。
宅建とは?
「宅地建物取引士」のことを「宅建」または「宅建士」といい、毎年の受験者数は20万人にも及ぶ日本最大規模の国家資格になります。
宅建とは、不動産取引の専門家(宅建士)を示す資格で、宅建試験に合格し登録実務講習を経て登録することで、宅建士として不動産売買の際、その土地や建物について重要な詳細説明をすることができます。
不動産に関する重要事項の説明などは宅建士だけに許された独占業務で、不動産業を営む場合5人に1人以上は宅建士を在籍させる義務があり資格保有者は必要な人材の1つになってきます。
また、宅建士は不動産業だけでなく、建築関係や金融関係、資産運用のコンサルタントなどの職業にも有効な資格になり、資格を保有しているだけで手当が出ることが多いので収入アップやキャリアアップに繋がります。
宅建の試験の特徴
宅建の試験にはいくつかの分野があり、その分野ごとに勉強をしていかなくてはならない。それぞれの分野ごとに、暗記を重視するべき勉強法や、範囲が広い分野では暗記では対処できないものもある。
また、宅建に点数配分は決まっており50点満点で、合格点は35点前後(毎年の平均点により変動あり)と言われています。
そして、合格率は17%と低いですが、司法書士などの国家資格と比べると難易度はそこまで低いわけではありません。
宅建試験の分野と点数配分
宅建の試験の点数配分は毎年決まっており、下記のような点数配分になっています。
・権利関係 14点満点
・法令上の制限 8点満点
・宅建業法 20点満点
・税法、その他 8点満点
そして、上記でも説明した通り、各分野によって範囲の広さや暗記で対応できる分野などそれぞれ特徴があるため、試験勉強を始める前にある程度の概要を知っておくことが大切です。
範囲も広く難易度も高い「権利関係」
権利関係の設問数は14問で最初の14問が権利関係になります。
権利関係の勉強内容は、資格を取得し宅建士として業務をしていく上で、基本となるベースの部分で、民法を中心に、借地借家法、不動産登記法などが主な内容です。
また、出題範囲が広いだけではなく、最も難易度が高い為、暗記では対処できない内容ではありますが、宅建の資格を取得した後行政書士などの資格の取得を目指していくのであれば、「権利関係」の科目はしっかり学ぶべきポイントになってきます。
ただ、勉強時間が限られているのであれば、権利関係に深入りしてしまうと、他に時間が使えなくなってしまうことも多く、「利権に深入りは禁物!」とも言われているので、暗記する科目に時間を使うなど工夫が必要になります。
暗記することが多い「法令上の制限」
法令上の制限の設問数は8問出題されます。
主な内容は、国土利用計画法、都市計画法、建築基準法、農地法などで、簡単に説明すると土地の利用に関する制限になります。
この科目は専門用語や数字などを暗記しなければなりませんが、慣れれば簡単に解ける出題が多いと言われています。宅建業に就いている方はこの知識が強くなってくる分野でもあります。
満点を目指せる「宅建業法」
宅建業法の設問数は20問出題されます。
権利関係と比べると出題範囲は比較的狭く、さらに出題の多い箇所が毎年ある程度固定されています。そのため、暗記次第で得点を得られる科目になります。
宅建業法はしっかり学習をすれば初心者でも満点を狙うことが十分可能になってきますが、逆を返せばここで点を取れないと不合格の可能性は当然高くなってきます。
税法・その他
税法の設問数は8問出題されます。
税法・その他の設問では、「鑑定評価・地価公示」「住宅金融支援機構」「不当景品類及び不当表示防止法」「宅地建物の統計」「土地」「建物」で構成されます。
この科目も「権利関係」と同じく税法に関しては深入りは禁物な科目になってきます。
ただ、「5点免除」制度はこの科目で適応されることと、比較的簡単な出題があったりするので満点を目指すのも難しくない科目になります。
テキストを使わずに勉強する方法
上記で宅建の試験について説明させていただきましたが、合格率や範囲の広さ、分野の多さを考えると、テキストの活用をお勧めしたいですが、今はアプリやYouTube動画など学習方法はテキストだけでは無いというのも事実です。
また、過去問や模試を活用することも合格には大切になってきます。
下記ではテキスト以外の学習方法をご紹介いたします。
アプリの活用
宅建のアプリは有料のものから無料のものまで幅広くリリースされており、無料のアプリでも十分に学習することができます。
毎日使うスマホ1台で学習できることで、大きくて重たいテキストを持ち歩かずに済むことだけでなく、移動中でもちょっとした空き時間でも、学習することができるのは大きなポイントではないでしょうか。
宅建を学習する上で今やアプリのインストールはマストになってきます。
アプリの賢い選び方
上記でも説明した通り宅建の学習アプリは有料から無料まで幅広くリリースされていますが、決して選び放題という訳ではなく、きちんとポイントを押さえてインストールすることをお勧めします。
・提供元の会社は信用できる会社か
これは、あまり有名ではない会社のアプリは内容が間違えていたり、追加購入の高額請求をされる可能性があります。
できるだけ、宅建の受験書を出している出版社が提供しているアプリか、有名な企業が提供しているアプリを活用していくほうが安心です。
・1年以内に更新されているアプリか(最新の法令に対応しているか)
宅建とは法令と深く関わっている分野なので、法令が変わればそこに対応していかないといけません。
最新の法令に対応しているか確認する必要があります。
特に無料の宅建アプリの場合、1~2年前の情報が更新されていない場合も多いため、しっかりチェックしておく必要があります。
・一問一答があるか
宅建アプリを選ぶ際、注意するべきこと以外にアプリの内容にも大切なポイントが1つあります。
それは、一問一答問題があるか、です。
一問一答問題があることで、移動中の少しの隙間時間でもサクッと1問だけ解くことも可能になってくるのでアプリを活用しやすくなってきます。
また、一問一答だと画面をスクロールする必要もないため、何度も見返したりなどの回答に時間がかかりません。
是非上記のことを踏まえてアプリをインストールしてみてください。
・おすすめアプリ
宅建過去問
https://apps.apple.com/jp/app/%E5%AE%85%E5%BB%BA-%E9%81%8E%E5%8E%BB%E5%95%8F-2023/id1437470550
全問解説付宅建士一問一答問題集
https://apps.apple.com/jp/app/%E5%85%A8%E5%95%8F%E8%A7%A3%E8%AA%AC%E4%BB%98-%E5%AE%85%E5%BB%BA%E5%A3%AB-%E4%B8%80%E5%95%8F%E4%B8%80%E7%AD%94%E5%95%8F%E9%A1%8C%E9%9B%86/id537877227
問題集の活用
宅建の試験を受けるのであれば、問題集をたくさん解くことが重要になってきます。
しかし、過去問題集や、予想問題集などいろんな種類の問題集があるのでどの問題集をやるのが効率がいいのか、問題集を選ぶポイントなどを下記で説明していきます。
問題集は分野別過去問題集がオススメ
宅建の問題集には「分野別過去問題集」「一問一答問題集」「年度別過去問題集」「予想問題集」などいくつかの問題集があります。
その中でも上記で説明していた勉強方法に分野別に学習していくのがポイントとお伝えしましたが、問題集を解いていくのも分野別をオススメします。
理由としては、分野別過去問題集は出版社側も各シリーズでも最も力を入れて作成されている問題集のため、単なる解答の解説だけでなく、周辺知識や暗記事項を整理したり、ワンポイントアドバイスが入っていたりするなど、わかりやすくする工夫が盛り込まれているものが多くあるので、問題集を解きながらスムーズに理解を深めることができるからです。
YouTube動画の活用
最近では、youtubeで宅建の解説や講義の動画が配信されています。他にも独学で宅建合格した方の動画も配信されていたりするので参考にしたり、モチベーションの維持に繋げることができます。
また、youtubeの動画で講義動画を観るのであれば、間違えた知識を持ってしまう可能性もあるため、信用できる配信者の発信かを確認してから観るようにしましょう。
また、法令の変更などの懸念から動画の配信日が何年も前のものは極力見ないようにしましょう。
・おすすめのYouTube動画
棚田行政書士の不動産大学
https://youtube.com/@fudousandaigaku?si=_bDjyebQObM4_h2y
宅建吉野塾
https://youtube.com/@user-xx9ip4wk1c?si=QSWhlFsN1zMGs1Cr
無料テキストのダウンロード
テキストを使わない勉強方法をご紹介していきましたが、やはりテキストを活用していくことが合格へ近づく一歩になってきます。
アプリや動画や問題集などを活用していく上で理解が進まなかったり物足りなさを感じることがあったら、まずは無料のテキストをダウンロードして活用してみるのも1つの手だと思います。
通信や通学講座を受けてみる
独学とはズレますが、独学をしていく上でモチベーションが落ちてしまったり、勉強法になかなか自信がない時は通信講座や通学講座の受講を検討しましょう。
独学で自信の無いまま受験するよりも、合格の自信を持って一発合格したいものです。
宅建の資格は1年に1回なので、今年落ちてしまうとまた1年学習をしなくてはなりません。
費用は大きいですが、上記でもお話しした通り資格取得すれば収入アップにもつながるため初期投資として受講するのも確実性が上がります。
通信講座を受けることも通学講座を受けることも選択肢の1つとして持っておくのもいいかもしれません。
まとめ
宅建の資格取得にはどのサイトにもテキストは必須と書かれていますし、範囲が広すぎるのと暗記しなければならないことが多いため、テキストがある方が自身がどの分野の学習をしているのか、学習の抜け漏れなどをしっかり理解することができます。
しかし、テキスト以外にも学習できることはたくさんあるので、テキストの購入をためらっているのであれば、まずは、YouTube動画で宅建のことを発信している動画を見たり、アプリをインストールしたりすることをお勧めします。
そして、宅建の学習の概要などを理解することで、テキスト購入のハードルは下がってくるのではないかなと思います。
初心者でも読みやすい漫画で解説されたテキストも出版されているので、漫画から始めてみる、というのもいいかもしれません。
宅建の資格取得を考えているのであれば、一発合格で取得したいのは、誰もが思うことだと思います。
宅建を学習していく上で、やはりテキストは大切になってきますが、テキスト以外の学習法も大切になってきます。
是非上記を参考に宅建の一発合格を目指してください!